みつけた草木

どこかに行って見つけたものの備忘録です

ハナネコノメ咲く沢 2024/04/07

以前、毛がやたら多いハナネコノメ?を甲斐市の沢で見たことがあったので、シロバナネコノメソウかハナネコノメか確認に行ってきた。

シロバナネコノメソウ(Chrysosplenium album var. stamineum)はハナネコノメ(var.stamineum)やキバナハナネコノメ(var. flavum)の基準変種であるが、ハナネコノメとの区別が難しい。萼の尖り具合や毛の有無が特徴の一つだ。

しかしながら、花期であればより簡単な方法があるらしい。

ハナネコノメ - 野山に自然に咲く花のページ

花粉の色によるシロバナネコノメソウとハナネコノメ(ユキノシタ科)の判別とその地理分布

上記によれば、花粉の色が白色か黄色かで判別が可能らしい。白ならシロバナネコノメソウ、黄ならハナネコノメとのこと。

 

実際に見てきたのが、下の写真である。毛が多いように見えるし、萼裂片も鋭く見える……。

ただ、裂開している約から見える花粉は黄色である。さきの識別からすれば、ハナネコノメなのだろう。

写真のハナネコノメは約がオレンジだったが、周囲には赤色のものもあった。約の色自体は元々の色彩に加えて経時変化もあるのでなんとも言えないが、この辺りのものは黄色〜オレンジのものが多く感じる。また、非常に毛が多く葉から茎まで毛がびっしりに見えた。やはり、毛では判別が困難ということだろうか。

ちょっと残念だったが、疑念が晴れたのでひとまずスッキリしたところだ。

 

もう少し周囲を散策したが、まだ、春早いのもあり、スミレや他の花はほとんど見つけられなかった。そんな中、咲いていたのが、ヤマエンゴサクだった。

ヤマエンゴサク Corydalis lineariloba

ジロボウエンゴサク等の仲間もいるが、苞葉の形態が切れ込んでおり、分布からもヤマエンゴサクと思われる。

ミチノクエンゴサク(Corydalis capillipes)との識別ができているかは怪しいが、サイズ感からもヤマエンゴサクではないかと思う……。エンゴサクも自信がないので色々見ていきたいものの一つだ。

 

下手の横好きなので疑義が減るより増えるほうが早い。

そのうち解消されるでしょうということでこれらも一旦棚上げしておくとしよう。

【参考にした図鑑等】

・大橋広好ら,2001,改訂新版 日本の野生植物Ⅰ ソテツ科~コミカンソウ科,平凡社,東京都

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